黒沢清監督とリアル
黒沢清監督「リアル ~ 完全なる首長竜の日~」
世界的評価が高い監督の1人で海外の映画祭でも活躍している。
全体的にホラーの様な雰囲気を出して、ワンシーンごとに光と影のコントラストを強調させ、
観るものを動揺、困惑、絶望、安らぎを与える。
冒頭、佐藤健演じる浩市と綾瀬はるか演じる敦美が、部屋で、ご飯の支度、植物に水をやる。
そして2人で食事。日常だけどなんか違和感があり困惑する。
黒沢清監督に、映画のルールは存在しないのかな。
<センシング>という装置を使って、綾瀬はるか演じる敦美の意識の中に入って行く。
この機械装置もなんだか奇妙で怪しい。
80年代怪奇映画に出てきそうな感じで面白い。
意識の中の敦美が漫画を描いている。
ペンが浮いたり、壁が壊れたり、そして、ある物が床に…。
浩一がロッカーで探し物をしていると、後ろに何かが!振り向くと何もない。
Jホラー的な演出も面白い。
エレベーターが開くと子供(男)が立っている。
カメラは男の子のアップ。
ざらついた画質で、なんとも言えない不安感を出している。
車のシーンは有名ですよね。
あれを観ると、おぉ!黒沢清監督‼︎となる。
あと、
撮影:芦沢明子さんですね。
人間を柔らかく写して、風景の陰影コントラストなんて、抜群にいいですよね。
「叫び」もそうですよね。
今後の次回作が気になる監督ですね。